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眼科診療について

眼が白い

眼の症状で多いものとして、「最近、眼が白くなってきた。」というものがあります。
眼が白いといっても、角膜が白く濁っている場合、房水が濁っている場合、水晶体が濁っている場合、
硝子体が濁っている場合があります。大まかには瞳孔がはっきり見えるかどうかで判断します。

瞳孔がはっきり見えない→角膜、房水の濁り
瞳孔がはっきり見える→水晶体、硝子体の濁り


※ただし瞳孔が閉じにくい病気(緑内障や水晶体前方脱臼、時間がたった進行性網膜萎縮や網膜剥離、虹彩萎縮など)は水晶体や硝子体の濁りであっても、瞳孔が分かりにくい場合があります。

角膜の濁り

角膜内皮変性症による角膜浮腫

角膜は①涙が存在すること、②表面が水を通しづらいこと、③細胞に核がないこと、④コラーゲン線維が格子状に規則正しく配置すること、⑤水分を常にくみ出して水がたまらないようにしていること、⑥血管がないことから透明性を保っています。これらが崩れることにより角膜が白くにごります。

■原因
眼脂の沈着、ドライアイによる表面の乾燥 | 角膜の炎症 | 角膜浮腫:角膜上皮障害、角膜内皮変性症、内皮障害、内皮炎、緑内障 | コレステロール、ミネラル沈着: 角膜ジストロフィー、角膜変性、脂質角膜症、ドライアイ | コラーゲン線維の配置の崩れ: 角膜瘢痕化、角膜腫瘍、新生物など

房水の濁り

ぶどう膜炎による前房の混濁

房水とは眼の中にある透明な液体で、眼の細胞に栄養を運んだり、眼の形を保つために存在します。炎症や腫瘍(とくにリンパ腫)などが生じると、血液と房水の境界崩れ、炎症細胞や腫瘍細胞などの細胞、タンパク質、中性脂肪、血液などが入り込むことで房水が混濁します。 

水晶体の濁り

犬の白内障

水晶体はカメラのレンズの働きをしており、ピントを調節するため、その厚さや位置を変化させます。そのため水晶体は透明性と弾力性を保っています。この水晶体の透明性がなくなる病気を白内障といいます。
また、白内障とは別に、水晶体が硬くなり、弾力性がなくなることで、全体的に白っぽく見える核硬化というものがあります。これは病気ではなく、老齢性の変化で、誰でも必ずなります。人では老眼の原因となるものです。

■原因
先天性白内障:発生異常、遺残物、胎生期の感染物、薬物の暴露等
遺伝性白内障:遺伝性要因によるが詳細は不明、水晶体上皮細胞のNa-K ATPase活性の低下等
老齢性白内障:詳細は不明、酸化ストレス、紫外線等
薬物による白内障:ケトコナゾール、プロジェステロンなど
外傷性白内障:鈍性・鋭性外傷、放射線等
食餌性白内障:アルギニン無添加乳での哺乳など
続発性白内障:ぶどう膜炎、水晶体脱臼、網膜剥離、進行性網膜萎縮、緑内障など
全身性疾患に伴う白内障:糖尿病、低カルシウム血症、高銅血症など

硝子体の濁り

星状硝子体症

閃輝性融解、星状硝子体症等
臨床的には問題とされない。人では飛蚊症の原因となったり、
網膜剥離と関連します。 


眼が白い原因はこのように色々考えられ、時に詳しい検査が必要となります。
最近眼が白いかなと感じられましたら、一度ご相談ください。
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