私たちの動物達も高齢化に伴い、様々な病気になってきます。病気の早期発見、早期治療はもちろん重要ですが、それ以上に、病気にならないように予防することが重要となります。病気になってからの治療だと、生存期間、寿命に影響してしまうことと、かかる費用においても予防の費用の数倍にもなってしまいます。よって、予防がとても重要となります。動物達にしてあげれる予防として、以下のものがあります。
犬 | 猫 |
---|---|
|
|
特にジステンパー、パルボウイルスは子犬に感染すると死亡率も高い恐ろしい病気です。
お母さんからもらった抵抗力の影響で1回のワクチンでは十分に抵抗力が付かないので、1歳になるまでは2~3回の接種が必要となります。
フィラリア幼虫をもった蚊に血液を吸われることで感染します。感染したフィラリア幼虫は約半年かけて大きくなり、最終的に心臓に寄生します。寄生したフィラリアが心臓の弁に絡みついたり、肺の動脈に詰まることで死に至る恐ろしい病気です。フィラリアは犬だけでなく、ねこちゃんでも感染します。感染率や寄生数はワンちゃんにくらべると低いですが、ねこちゃんのほうが重篤な状態となることが多いです。
フィラリア予防薬は蚊に刺されたり、フィラリア幼虫が侵入することを防ぐことができません。体内に入ったフィラリア幼虫を駆虫するお薬です。成虫には効果がないお薬なので、体内に入ってから1カ月半位しか効果がありません。安全性、確実性を考慮して1カ月ごとにする必要性があります。
フィラリア薬は1回でも飲み忘れたり、見えないところで吐き出したりすると、予防が不完全となり、感染してしまう可能性があります。もし、感染していて、フィラリアが子虫を生んでいた場合、お薬によって子虫が一気に死んでしまうことで、血管に詰まったり、ショック状態になってしまい、死に至ることもあります。よって、シーズンの初めにはフィラリアが感染していないか検査する必要性があります。
お薬としては食べるタイプ、錠剤、スポットオンタイプ、注射とあります。
ノミ | 特に野良ネコでは90%位でノミが寄生しています。その寝床などを通ることで感染すると考えられます。ノミは動物に痒みを起こすだけでなく、ノミアレルギー性皮膚炎を起こします。また、瓜実条虫という消化管寄生虫を伝播させ、下痢の原因となることもあります。また、人にも被害があるノミを家に中に運んでくることになります。 |
---|---|
マダニ | 噛まれることで、犬に重度の貧血を起こし、死に至ることのある、バベシアという原虫を伝播します。また、マダニを家に運んでしまうと、人に感染する、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)という命に係わる病気になる可能性があります。お薬としてはスポットオンタイプ、飲み薬とがあります。 |
避妊・去勢手術により性ホルモンの影響による病気や卵巣・子宮、精巣腫瘍を防げます。
雄 | 前立腺肥大、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア、精巣腫瘍等 | |
---|---|---|
雌 | ||
子宮疾患 | 子宮蓄膿症、子宮水腫、子宮粘液症 | |
卵巣疾患 | 卵巣嚢腫、卵巣腫瘍 | |
エストロジェンに関連した疾患 | 乳腺腫瘍、肛門嚢腺癌、クッシング症候群、糖尿病、性ホルモン関連性脱毛等 |
犬だけでなく、人も含んだ哺乳類全部に感染し、ほぼ100%死に至る非常に怖い病気です。人の伝染病を防ぐという観点で犬の全頭接種が法律で義務づけられています。
家に来たばかりの子犬や子猫はお腹の中に寄生虫がいることが多く、重篤になり、命に係わることもあります。特にジアルジアという原虫はお家に来たばかりのワンちゃん、ネコちゃんに非常に多くみられるといわれています。また、大人の動物でも下痢の原因となり、人に感染することもあるので、定期的な駆虫薬(飲み薬)による駆虫をお勧めしています。
生後3~6カ月 | 月1回 |
---|---|
生後6か月以降 | 3カ月に1回 |
歯周病予防 | 歯ブラシ、デンタルジェル、サプリメント、フードなど |
---|---|
皮膚病 | シャンプー、保湿、サプリメント、フードなど |
消化器疾患 | 乳酸菌、サプリメント、フードなど |
尿石症 | サプリメント、フードなど |
※その他、腫瘍やその他様々な病気に対して予防効果が期待できる各種抗酸化物質や不飽和脂肪酸などの含まれた、サプリメントやフードなどがあります。