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一般診療について

膿皮症

膿皮症は皮膚において細菌が増殖することによって生じます。
皮膚の深さにより、表面性膿皮症、表在性膿皮症、深在性膿皮症の3つに分類されます。
原発で起こることはまれで、素因として、アレルギー性疾患、寄生性疾患、毛包の閉塞(ニキビダニ、皮膚糸状菌症)、内分泌疾患(甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症)、免疫抑制状態(抗がん剤、年齢、骨髄の病気)、体質や身体的特徴(脂漏症、乾燥肌、皮膚の角化障害、高湿度、温度、皮膚の皺壁、長く厚い被毛等)などが挙げられます。

膿皮症の原因

細菌、とくにブドウ球菌

多剤耐性菌の可能性もあるので、薬の効きが悪い場合は感受性試験を行います。
右図:皮膚スタンプ検査、細菌が好中球に貪食されている。

症状

感染、炎症が生じる深さで以下に分類されます。

表面性膿皮症 ホットスポット 噛むあるいは掻くことに起因する。表面の細菌が異常増殖する。
表在性膿皮症 毛包炎 噛むあるいは掻くことに起因する。表面の細菌が異常増殖する。
表皮小環 外側に膿疱やそれらが潰れてびらんや痂皮を 付着させ、中央部は治癒傾向で、ときに色素沈着を起こす。
表面性膿皮症 皮膚の深部の細菌感染症で広がると、瘻孔がみとめられ、血や膿が排出される。   発熱、疼痛、食欲不振、運動性低下などの全身症状や、血液検査では白血球増加が認められることもある。

治療

抗生剤療法 第一選択薬
セファレキシン
1日2回を最低2~3週間
(感受性があるが治療効果がないときは1日3回 3週間)
シャンプー療法 シャンプー療法は物理的に細菌を少なくすること、クロルヘキシジンは耐性菌を気にしなくてよいこと、副作用もないことから、体に優しい治療といえます。しかし、シャンプー単独のみでの治療は効果は少ないです。抗生剤療法に合わせてシャンプー療法を行うことで、治療期間の短縮が期待できること、治療後にもスキンケアを定期的におこなうことで再発防止が期待できます。
フード、
サプリメント
膿皮症は体質によるところも多く、繰り返してしまうことも多い疾患です。DHA、EPAなどの不飽和脂肪酸や抗酸化  物質、ビタミン剤などにより体質改善を期待して、フード変更やサプリメントを続けてあげることが重要となります。

シャンプーの方法

抗菌作用のある2~4%クロルヘキシジンのシャンプーを使用
ひどい場合は2~3回/週くらいの頻度で行う
1回目は痂皮やフケなどをとるためにざっとシャンプーする
2回目は病変部から洗い、5~10分つけ置く
洗うためのお湯は30℃以下で、しっかりシャンプーを落とす
乾燥はなるべくドライタオル。ドライヤーは冷風、もしくは距離を離して
シャンプー後はセラミド、プロピレングリコール、グリセリンなどの保 湿剤を使用すると、よりよい
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